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2023,12,23
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菓子屋横丁にオープン!和スイーツが楽しめる抹茶専門店『抹茶あらた』

こんにちは、ついぶ川越工房です。

今年の冬は暖かな日が続いてから急に寒くなるなど、気候の変化についていくのが大変ですね。身体が疲れてしまうと免疫力が落ち、風邪を引きやすくなることもあるのでついぶ工房のスタッフたちも気を引き締めて過ごしております。
川越でも風の冷たい日が続いており、指輪作りにご来店のお客様を温かくお迎えできるよう努めています。

そんな寒い時期には温かいお茶を飲んでホッと一息つきたくなること、ありますよね。
特に、お茶の中でも緑茶や抹茶に含まれるカテキンは抗ウイルスの効果があり、風邪などウイルス性疾患の予防が期待できると言われております。

川越、寒い季節、そしてお茶……
実はつい最近、これらにぴったりな抹茶専門店が小江戸川越にオープンしたのをご存知でしょうか?

そのお店がこちら、2023年11月3日に菓子屋横丁にてオープンした『抹茶あらた』です!

こちらはドリンクとしてのお茶・抹茶だけでなく、手焼きの抹茶クレープも楽しめるティースタンド!
ティースタンドとは、喫茶店やカフェとは違って立ち飲みやテイクアウトがメインのお店。食べ歩きとしても人気の高い小江戸川越エリアにぴったりですね。

今回は工房スタッフが実際にお店へ伺い、抹茶とクレープを実際にいただきましたので、ご紹介いたします!

『抹茶あらた』について

抹茶とクレープ

店舗情報

おまけ・川越と抹茶の話

 

 

町屋造りの建物でお店を構える『抹茶あらた』

『抹茶あらた』は小江戸川越でも有名スポットの菓子屋横丁にあります。
店舗は抹茶専門店に相応しいような和を感じる町屋造りの建物で、築100年近いとか。今のお店になる以前は此処で和菓子などを作っていたそうです。

先程お話した通り、こちらではお茶・抹茶とクレープなどのスイーツを楽しむことができるお店。
これらはそれぞれのプロがコラボしており、
日本茶については、中国茶を始めとした茶文化に精通し料理人としても活躍する茶藝師(ちゃげいし)が
スイーツについては、フランスだけでなくニュージーランドや台湾など豊富な海外経験を積んだフレンチのオーナーシェフが
それぞれが考案した素敵なメニューを味わうことができます。

各素材も厳選しており、品質の高い河越抹茶や、農薬不使用で有機栽培した宇治の茶葉、ほうじ茶においても日本農業遺産にも登録されている江戸時代から続く農園の茶葉など、まさに日本茶へのこだわりを詰め込んだお店なんです。

そして抹茶は頼んだらその場で立てて淹れてくれて、クレープ生地もその場で焼いているので、素材の良さを存分に引き立てた状態で召し上がれます。

お店を構えている菓子屋横丁は、昔ながらの駄菓子や食べ歩きを楽しめる場所として有名です。
その中を歩いていくと、風情ある町屋造りに紺色の暖簾、鶴のロゴマークと『抹茶あらた』が描かれた白い暖簾がお出迎え。よく見ると、ロゴの鶴も茶匙を咥えていますね。

お店の中も紺色を基調とした内装で、入口を入ってすぐには茶道具や和風な飾りがあってゆったりとした和の雰囲気。
ティースタンドなので、テイクアウトのみ。お店の中で注文したら、お店の外で受け取って再び菓子屋横丁で食べ歩きができます。

今はまだ奥や二階には入れませんが、そのうち解放されるとのことです。歩き疲れて中で少し座りたい、ほっと一息つきたいという時にこんな抹茶屋さんがあると、ついつい立ち寄ってしまいたくなりますね♪
甘~いお菓子を食べ歩きした後に抹茶を味わうというのもオススメですよ!

 

 

抹茶とクレープ

『抹茶あらた』で頼めるメニューは抹茶や緑茶、ほうじ茶などに加え、手焼きクレープやアフォガードがあります。
どれも頼んでみたいところでしたが、今回川越工房のスタッフが買ったのは
・抹茶ラテ
・手焼きクレープ あらた
・手焼きクレープ 川越シュガーバター
の3つ。

抹茶ラテでも、頼んだその場で抹茶を立てて淹れてもらえます。
一口飲んでみると、ミルクのまろやかさと一緒に抹茶特有の風味が口に広がります。
こちらは抹茶以外の甘みが少なく、苦味もしっかりと感じられる味となっており、甘い味で楽しみたい人向けに練乳トッピング(+150円)も可能です。

今回スタッフが頼んだ日は肌寒い日だったのでホットの抹茶ラテでしたが、どのドリンクもホットとアイスが選べるので季節を問わずその時の気分に合わせて頼むことができるのも嬉しいですね!

 

 そして手焼きクレープですが、なんとクレープ生地にも茶葉が練りこまれています。
一つ一つが熟練した店員さんが焼いて作っていて、外側はパリパリなのに中はモチモチとしているんです。

そしてそれぞれのクレープですが、
あらた の方はホイップの甘み、抹茶の苦味、柚子の爽やかさがバランスよく、そこに甘納豆の食感が楽しめるクレープでした。中でも甘さもしっかりしているので、どなたにでもオススメできそうです!
川越シュガーバターはバターが塊で入っていて、塩味と甘さ、そして河越抹茶の味を一緒に楽しむことができます。あらた と比べて甘さは控えめですが、バターが苦味をまろやかにしてくれるのでこちらも食べやすく美味しいクレープでした。

どちらのクレープもフレンチシェフが考案したということもあり、味だけでなく見た目や食感など様々な楽しみ方ができ、
訪れた際には抹茶だけでなくこちらの手焼きクレープも非常にオススメです!

今回は肌寒い気候だったのでクレープを頼みましたが、工房スタッフはアフォガードも非常に気になっております。
抹茶やほうじ茶の飲み比べも楽しめそうで、季節を問わずまた訪れてみたいお店でした。

皆さまも是非、午前中に当工房で指輪を手作りした後の川越散策や、小江戸の食べ歩きで休憩がてら、または〆のデザートなど……ご機会ありましたら立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

 

 

店舗情報

抹茶あらた

所在地:〒350-0062 埼玉県川越市元町2-9-19(菓子屋横丁内)
TEL:049-298-7500
Instagram:@arata_kawagoe

営業時間:10:00~16:00
定休日:なし

菓子屋横丁へのアクセス:
・公共交通機関
 1. JRまたは東武東上線「川越駅」下車バスにて「菓子屋横丁」下車すぐ
 2. 西武新宿線「本川越駅」下車徒歩約15分 

・車
 関越自動車道「川越」ICより約20分

各メニュー(2023年11月時点):
◆薄茶
・川越抹茶 明松(みょうしょう) 白(狭山) 温/冷 …¥800
・晶瑩(しょうえい) 佳辰(かしん)(宇治) 温/冷 …¥800
◆濃茶
・川越抹茶 明松(みょうしょう) 白(狭山) 温/冷 …¥1,000
・晶瑩(しょうえい) 佳辰(かしん)(宇治) 温/冷 …¥1,000
◆抹茶ラテ
・温/冷 …¥750
・+ 抹茶練乳 …¥150
◆緑茶
・平岡園 造込茶 温/冷 …¥500
・平岡園 萎凋(いちょう)煎茶 むさしかおり 温/冷 …¥650
・平岡園 花香玉緑茶 はるみどり 温/冷 …¥650
◆焙じ茶
・平岡園 茎焙じ茶 温/冷 …¥500
◆紅茶
・平岡園 三富紅茶とハナマスの薔薇 温のみ …¥750
・小江戸川越ミルクティー 温のみ …¥750
◆手焼きクレープ
・あらた …¥1,000
 ┗抹茶、抹茶練乳、煎茶カスタード、柚子甘納豆、純生クリーム、アマゾンカカオのジュレ、フィアンティーヌ)

・川越シュガーバター …¥800
 ┗抹茶、抹茶練乳、有塩カルピスバター、フランス産きび砂糖”カソナード”
 
◆菓子
ミルクジェラートと淹れたて抹茶のアフォガード …¥800

 

 

おまけ・川越と抹茶、そして河越抹茶の話

普段、何気なく口にしている“お茶”ですが、緑茶やほうじ茶、玄米茶など……ひと言でいっても様々な種類がありますよね。
今回の紹介でも度々出てきた『河越抹茶』ですが、一体どんなお茶なのかという方もいらっしゃるのではないか思うので、少しお話をしておきます。

元々、お茶は紀元前に中国を発祥として広まったと言われており、日本では平安時代に遣唐使が中国から持って帰ってきて少しずつ普及するようになったとされており、かなり歴史の深い存在ですね。

『河越抹茶』ですが、こちらはなんと中国の南北朝時代(日本で1350年頃)まで歴史を遡ります。
当時に京都近辺で書かれたとされる教科書「新撰遊覚往来(しんせんゆうがくおうらい)」や「異制庭訓往来(いせいていきんおうらい)」という書に、武蔵国(むさしのくに:現在の東京、埼玉、神奈川の一部)の銘茶として『河越茶』の名が残されているそうです。

日本では有名な三大銘茶として「静岡茶」「宇治茶」「狭山茶」があり、日本で古くから歌い継がれている茶摘みの歌にも「色は静岡 香りは宇治よ 味は狭山でとどめさす」というフレーズがあるほど。
そしてそのうち狭山茶は現在、埼玉県西部および東京都西多摩地域を中心に生産されていますが、その起源となったのが『慈光茶(じこうちゃ)』と、さきほど名前を挙げた『河越茶』だったと言われています。

その『河越茶』、実は一度歴史から姿を消すんです。
武蔵国の旧河越領内において栽培されていたとされる『河越茶』は、当時は主に寺院で育てられたと伝えられています。なぜ寺院の中で、と考える方も多いと思うのですが、抹茶の飲み方(点茶法)が広まった鎌倉時代から茶の消費量が増え、本山であった比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)からの供給だけでは足りなくなり茶を自給するための栽培・製茶が始まったと考えられています。
しかしその後に迎えた戦国時代により、栽培をしていた有力な寺院や武士が途絶えて荒廃、それに伴い『河越茶』が衰退して銘柄としての姿を消します。

そして経つこと数百年。近年になり、NPO法人川越PLUSの有志たちが『河越茶』を現代に復活させる活動を始めたのです。
かつての『河越茶』を辿るように、旧河越領内茶園で丁寧に栽培し、高品質の茶葉を厳選。
2013年、それらの活動が実を結び、現代の川越において『河越茶(河越抹茶)』が復活。そこから徐々に普及していき、現在に至るようになりました。

おそらくここまで読んでいただいた方は、『河越抹茶』がなぜ「川越」という漢字ではないのだろうと思いながら見て下さったのではないかと思いますが、本来の『河越茶』が、当時日本で天下統一が成される前に存在した武蔵国では「川越」ではなく「河越」という漢字を使って領や氏の名を表していました。
その当時の銘茶の名をも継いだものにしたいという想いから、『河越茶』という名を冠しているそうです。

 

おまけで長い話となってしまいましたが、この河越抹茶が『抹茶あらた』でも使われており、小江戸川越だからこそ楽しめるこだわりの素材となっています。
川越の菓子屋横丁に足を運んだ際は、是非ご賞味くださいませ。

 

 


ついぶ川越工房
〒350-0043 埼玉県川越市新富町1-6-2-2F
TEL:049-277-5252
E-mail:info@tsuibukawagoe.com
営業時間:10:00~18:00