BLOG 工房日記

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2023,09,12
お客様の声

ツイストしたデザインがアクセントに! 理想の形を一から手作りする結婚指輪

お客様の声

Y・N様

昨年こちらでペアリングを作ったのが楽しくて、その時の帰り道でもう結婚指輪を同じお店で作ろうという話をしていました!
前回よりも作業工程が多くて少し大変でしたが、楽しく作ることができました。

T・H様

気さくに話してくれて、教え方もとても分かりやすいです。おかげで時間があっという間でした。
一生の記念に残る指輪をついぶ川越工房で作れたことがとても嬉しいです。
ペアリングの時と同様に店長のおかげで最高の思い出になりました。

 

制作風景

今回のご夫婦が挑戦する指輪は、 金属の棒からねじって制作するという ついぶ川越工房でも人気のツイストタイプ。
デザイン選びの時にいくつか検討されていましたが、どれもねじったデザインを含んだものだったので、こちらの制作をおすすめしたところ気に入られて決まりました。

お二人は昨年にペアリングを作りにご来店されていましたが、その時より少し工程が多くなります。しっかり制作してもらいますので、その様子を早速紹介していきます!

まずは材料をねじるところから

 

ツイストしたデザインは、とにかく棒をねじるところから始まります。
小さなバイスで材料の棒を挟み、ぐるりと道具を捻ることで簡単にねじりの形を作ることができるんです。

 

お二人が今回選んだ素材はプラチナで、お互いの指輪を制作。ねじる方向を間違えたり、ねじり過ぎないよう、慎重にやってもらいました。

イエローゴールドやピンクゴールドと異なり、プラチナ素材は比較的に柔らかくこういった曲げるなどの加工がやりやすい素材です。
初めての作業とはいえ、お二人とも難なく作業が進行。

写真を見てみると、しっかりとワンポイントでねじりの形ができているのがわかりますね!

次はガスバーナーで熱してプラチナ材料を柔らかくする「焼きなまし」という作業を行います。
この工程がなくとも材料は曲がりますが、非常に固い状態。焼きなましを行って材料を柔らかくしておいた方が、その後の作業がスムーズに。

こちらも他のゴールド素材とは異なり、プラチナは融点が非常に高く、このガスバーナーで溶けることはありません。
お二人ともプラチナが真っ赤になるまで熱してもらい、柔らかくする作業は完了!

 

お次はヤットコという道具で曲げ、輪っかの形へ。
この作業で何より注意しなければならないのは、ねじったところや材料の断面をヤットコで握らないようにすること。もし握ってしまうと形が潰れてしまいます……!

しかしながら、前回シルバーリングで体験したことがあるお二人。
難しいとは仰りつつも、経験を活かして輪っかの形まで曲げることができました!

溶接して叩いて……いよいよ指輪の形に!

 

先ほどの工程で材料の断面同士をピッタリくっつけることができたので、あとは溶接作業!

溶接で行うのは「ロー付け」と言われる技法。プラチナよりも早く溶ける金属のチップを溶接箇所に乗せ、ガスバーナーで加熱。
すると、先に溶けたチップがプラチナ材料の断面同士を繋げるように流れ込んで完全な輪っかになります。

そしてここでは旦那様がガスバーナーを握りしめる様子を、奥様がムービー撮影♪ お二人の表情から楽しさが伝わってきますね!

工房での作業風景は、お客様のスマートフォンでも自由に撮影ができます。
普段は見ることができないお二人の表情や様子をぜひ写真や動画に残してみてくださいね。

 

輪っかにはなっても、まだ指輪は楕円の状態。
芯金棒という丸い棒に指輪を通し、木製のハンマーで指輪全体を叩いていく。そうすると指輪が棒の丸い形に変形していき、次第に真円になるという工程です。

最初の曲げる作業では、ねじった箇所を触ってはいけないという注意点がありましたが、木槌であれば叩いても大丈夫なのでどんどん叩いて丸くしてもらいます。

歪みが残らないようにしっかり叩いたお二人。丸くなった様子をレンズ越しに一枚撮らせていただきました♪

奥様の良い笑顔と、ご主人の良き表情♪ とても素敵ですね!

形も丸くなり、指のサイズにもピッタリとなりました。ここからは地道だけど大事なヤスリ作業へと移っていきます。

 

まずは表面。
様々な工具で握って曲げたり、叩いたりなどしてきた指輪の表面はキズや凹みなどがどうしても生じてしまいます。
それらをヤスリで削り取ってフラットにしていき、形を整える大事な工程。

平らなヤスリを指輪の表面に添え、撫でるように当てていきます。
ヤスリだけではなく、手に持った指輪をスリ板という作業板にしっかり固定するのが重要。ヤスリを当てる際に指輪が揺れたり動いたりすると思うように削れないので、指輪が動かないように持ちますが……これが中々に疲れます。

ご主人の指輪だからこそ、キズがないかを確認する奥様。もうすっかり職人のような表情ですね!

 

先程は金属のヤスリで大きなキズや凹みを取りましたが、今度はそのヤスリの痕を消すために細かいヤスリを当てていきます。今回はスポンジヤスリというものを使い、地道にゴシゴシと指輪を擦り当てていく作業。

この作業でもやり残しがあると、仕上がりでキズが目立ってしまいます。
お二人とも、互いに指輪を見せ合って「できてるかな?」と確認をしていました♪

ラストスパート、内側もヤスリがけ!

表面のキズ取りが終わっても、まだ作業は続きます。
今度は指輪の内側で、いわば指輪の着け心地を良くする作業。お互いの指輪を作り合っている分、より大事な工程となります。

前回の作業をほとんど覚えていた奥様も「あーこれ大変だったね」と一言。そう、大変なんです!

 

作業も終盤で疲れが押し寄せてくる頃、この工程がしんどかったというお客様もいらっしゃいます。
しかしながら、集中力をまったく切らさないお二人。少し粗めのヤスリから、細かいヤスリへとどんどん進めていきました!

 

内側のヤスリがけが終わって担当スタッフから内側を触ってみてください、と声を掛けます。
その触り心地を指先で確かめると「スベスベになってる!」と実感するご主人。
見た目では中々分からない、触って初めて分かる部分になりますが、お二人ともしっかり磨けたご様子!

あとはもう全体を研磨するのみとなります!

研磨剤と布を絡めて指輪をしっかりと擦る。これが磨きの工程最後となります。
プラチナは選べる素材の中でも光らせるのが難しい素材なので、外側も内側も力強く磨かなければなりません。

最後の最後、力を振り絞って作業するお二人。
ゴールはもうすぐそこです……!

棒から捻り、作り上げた指輪が完成!

始まりはそれぞれ1本の棒でしたが、ねじり、曲げ、溶接して丸くして……ひとつひとつの工程が積み重なって、ピカピカの指輪が出来上がりました!

その仕上がりに、思わず指輪を覗き込む奥様。ご主人も出来たての指輪をパシャリ!

あの棒がこの指輪になったんだね、と達成感を感じられていました。

完成した記念に、ツーショットを一枚撮らせていただきました♪
疲れもあったかと思いますが、お二人ともとっても良い笑顔です。本当にお疲れ様でした!

指輪は石留加工のご希望があったので、この日から4週間ほどお預かり。
出来たてほやほやの指輪を持って帰れないのは少しばかり寂しいですが、しっかりスタッフで加工させていただきます。

そして完成したのがこちら!
奥様の指輪に3石のダイヤが入り、より煌びやかな仕上がりになりましたね。

ペアリングも手作りして、結婚指輪まで作りにきていただきありがとうございました。
一生身に着けるものだからこそ、1から自分たちで作って愛着のわく一本に仕上がる手作り結婚指輪。大切にお使いくださいませ。

末永く、お幸せに!

 

 


ついぶ川越工房
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