BLOG 工房日記

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2022,08,25
お客様の声

親しみのある川越で、カラーゴールドの結婚指輪をマット仕上げで手作り

お客様の声

S・T様

学生時代に通っていた川越で結婚指輪を作れて嬉しいです。
素材が違うとあんなに固さが違うのに驚きました。

M・T様

分かりやすく教えて頂き、楽しく制作できました!

制作風景

今回のご夫婦が挑戦していくのは、それぞれイエローゴールドとホワイトゴールドの素材で作る、マット仕上げの結婚指輪です。
ツヤを出さずに落ち着いた表面仕上げ、かつシンプルな甲丸型なので、こちらも飽きがこない永く使い続けられるデザインとなります。

旦那様は学生時代に川越へ通われており、思い出の地で指輪の手作りをしたいとのことでついぶ川越工房へ来てくださいました。
想い入れのある場所で、想いを込めた指輪を作ってもらうために。担当スタッフも一層気合を入れてサポートさせてもらいましたので
早速その作業風景をご紹介していきます!

お互いの指輪を制作!

 

まず始まる前に、お二人の写真を一枚パシャリ!
お二人に持ってもらったこの棒が最初の状態となります。まさかこれが指輪になるとは、想像できませんよね。
結婚指輪を手作りする期待を胸に、奥様の素敵な笑顔と旦那様のクールな笑みをいただきました♪

今回は旦那様がイエローゴールド、奥様がホワイトゴールドの指輪を選択。
制作はお互いの指輪を作りあうとのことで、素材を交換してもらっています。

最初の作業はそれぞれの素材をガスバーナーで熱するところから。本格的なバーナーで素材が赤く発色するまで火を当ててもらいます。

写真のように旦那様が熱しているのはホワイトですが、こちらはガスバーナーで簡単に溶けることはありません。
スタッフも奥様も安心して写真を撮りながら、作業を進めてもらいました。

一方、奥様が作業するイエローゴールドは……なんと、温めすぎると溶けてしまいます!
こちらは慎重に熱してもらい、適度なところでスタッフが回収。
同じ金属でも素材によって扱いが大きく変わるというのも、滅多に出来ない体験
です♪

これは焼きなましという工程で、金属を曲げるために柔らかくするための作業。
なので、柔らかくなったら次は曲げていく作業へ進んでいきましょう。

 

曲げると言っても、手で曲げるわけではありません。
この工程はやや精密な作業を含みますので、ペンチのような工具『ヤットコ』を使っていきます。

目的は丸い指輪の形に……ではないのです!
まずは棒の断面同士をピッタリくっつける為に、写真のようなお饅頭のような楕円形にしていきます。
「指輪を作るのに丸い形じゃなくて大丈夫なの……?」と心配されるかもしれませんが、溶接して輪っかにしてから丸くしていきますのでご安心ください。

とはいえ、曲げる作業は特にイエローゴールドが大変です。
ホワイトと比べてイエローは固いので中々思うように曲がらず、ここでは奥様が苦戦。そこを先に作業を終えた旦那様が手伝ってくれました♪
旦那様も曲げた時に「ホワイトゴールドよりこんなに固いんだ」と驚かれていました。

溶接して、叩いて。醍醐味の作業が盛り沢山!

 

お次に棒の断面同士を合わせたところを溶接することで、ようやく『輪っか』の状態に。

溶接にも種類が様々ありますが、その中で『ロー付け』という技法を用いていきます。
ローという溶接用のチップを溶接箇所に乗せ、ガスバーナーで熱するとチップが溶けて隙間を埋め、写真のようにくっ付いてくれるんです。

こちらも普段体験できない工程。旦那様が真剣にやっているところを、奥様が興味津々でご覧になっていました♪
お二人とも無事に溶接作業ができたので、次はいよいよハンマーを使った作業へ!

 

溶接して輪っかになったので、今度は楕円の状態を真ん丸に整えていくハンマー作業。指輪の手作りでも最もイメージされる工程のひとつではないでしょうか。

芯金棒という金属製の棒へ輪っかを通し、木製のハンマーでトントンカンカン叩いていくことで、みるみるうちに真ん丸の指輪へ!
お二人とも叩きながら「丸くなったかな?」と形のチェック。写真の通り、しっかり丸い形に整えることができました♪

表面から内側まで、全て磨いて。

 

さて、指輪はしっかりと丸い形になり、サイズもお二人の指にピッタリとなりました。
ここからはキズ取り、磨きの作業へ。
中には「丸くなったら終わりかと思った」「ここから何をするの?」という方もいらっしゃいますが、まだまだ工程は続きます!

まずはこれまでの作業で表面についたキズや凹みを、ヤスリで整える作業。
ゴールドを削る体験になりますから、ちょっぴりドキドキしますね。

ヤスリを変えながら進めていくと……
先ほど丸くなったばかりの様子と比べ、キレイな色が出ているのがわかります!
お二人とも、黙々と集中して磨いてもらいました。

そんな作業に夢中なお二人の後ろ姿を一枚!

これで表面のヤスリがけまで終わったので、残るは内側のヤスリがけ、そして研磨。
指輪の内側をしっかり磨くことによって、指輪の着け心地はかなり良くなります。お互いの指輪を作っていますから、最後まで気を抜かず頑張ってもらいますよ!

 

内側は大きなヤスリが当てられないので、写真のように棒へ巻き付けた紙ヤスリを擦り当ててもらいます。
この時、お二人ともしっかり当ててもらい、キュッキュと音がなるぐらいに磨いてもらいました。

そして次はいよいよ研磨剤をつかった作業。
研磨剤を塗り込んだ布で指輪を強く擦っていくと、指輪がみるみる光り輝きます。
その大きな変化に、旦那様も奥様も思わず嬉しい表情。ゴールはもうすぐそこですよ!

表面はマット仕上げに。二人で相談しながら……

一旦、全体をツヤ有りの鏡面仕上げにしてもらいましたが、お二人ともマット仕上げにするかとても悩まれていました。
そして悩みに悩んだあと、ツヤ消しのマット仕上げにすることを決意!

マット仕上げと一言にいっても、使うヤスリなどによって質感が微妙に異なります。
お二人はいくつかのヤスリを試しながら、一緒に相談しつつ、慎重に仕上げを行っていました。

そして……

ついに完成しました!

最終的に選ばれたのは、強めのマット感がある仕上げ。
イエローゴールドもホワイトゴールドも、落ち着いた質感で日常に馴染みやすい指輪になりました♪
このあとお二人は当日のお持ち帰りをご希望だったので、スタッフが指輪内側に文字を入れてお返し。

長い作業になったので、ちょっとくたびれてしまったかもしれませんが
指輪が完成した記念にお二人のツーショットをいただきました!

奥様の笑顔、最後までステキです!
おふたりとも、本当にお疲れ様でした!


小江戸川越は旦那様にとって想い入れのある場所。
その地での結婚指輪手作りが、新しい大切な思い出になったなら幸いです。
一から作ったふたりの結婚指輪、大切にお使いくださいね。

ご来店まことにありがとうございました。
末永く、お幸せに!

 

 


ついぶ川越工房
〒350-0043 埼玉県川越市新富町1-6-2-2F
TEL:049-277-5252
E-mail:info@tsuibukawagoe.com
営業時間:10:00~18:00