BLOG 工房日記

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2022,05,13
お客様の声

手作りで想いのこもった一点物に。飽きのこないプラチナの結婚指輪

お客様の声

A・T様
川越に住んでいるので、川越で指輪の手作りができないか探していました。
友人の手作り指輪を見て、手作り感があって素敵だなと思っていたので、実際に自分たちで作ることができて嬉しかったです。

T・K様
とても不器用なので、ちゃんと作れるか不安でした。
実際にやってみるととても丁寧に教えてくれて、楽しく作ることができました!
バーナーでの溶接作業は普段体験できないようなものが見れて特に面白かったです。

 

制作風景

今回ご紹介していくのは、プラチナの甲丸型リングを手作りするお二人の制作風景。
飽きのこないシンプルなデザインで、それぞれ奥様が2.5mm幅、旦那様が3mm幅で作られます。

せっかくの手作りならもっと凝ったデザインが良いという方ももちろんいらっしゃいますが、
シンプルだからこそ自分たちで作って愛着の湧く一点物にできるのも手作りの魅力!

「シンプルな指輪だとどんな作業になるの?」「結婚指輪の手作りってどんな雰囲気?」などとお悩みの方は、是非ごらんになってみてくださいね。

一からの始まり

 

ついぶの手作りではお馴染み、棒からのスタート。
輪っかの状態から始まると思っていたのに、と驚かれる方も偶にいらっしゃいます。
旦那様は「不器用だし、ちゃんと形になるのかな……」と不安だったとのこと。

しかしご安心ください!
ついぶのスタッフが作業をひとつひとつサポートしていきますので、失敗して出来なかったということはありません。
せっかく普段体験できない作業が盛りだくさんなので、楽しんで思い出になるような時間を過ごしていただけるようお手伝いしていきます!

 

では作業の始まりは、棒を曲げていく……のではありません。
今回選ばれたプラチナはゴールド素材と比較して曲げやすい方ではありますが、初めて作業する方にはちょっと難しい硬さ。

まずは金属の組成を解すために高温に熱する、焼きなましという作業から。
ガスバーナーを使い、プラチナ材料をしっかりと温めてもらいます。

ここで早速カメラを構えて奥様の作業風景を撮影する旦那様。
指輪の手作りでは普段見られないお互いの姿がたくさんありますから、忘れないうちにどんどん撮っていきましょう♪

 

熱したプラチナは写真のようにどんどん赤くなっていきます。
あまりに赤くなるので「溶けないのかな」と不安になるかもしれませんが、プラチナはこのガスバーナーで溶けることは無いのでご安心ください。

ちなみにガスバーナーの作業は奥様が積極的。
お仕事で火を使うことはないとのことで、「もしかしたら、けっこう度胸があるのかも」とお二人で笑いながら話されていました。

 

焼きなましが出来たらプラチナがしっかり柔らかくなりました!
手で曲げることもできますが、細部まで曲げていくにはヤットコという道具を使い曲げていきます。

始まっていきなりプラチナを曲げてください、というのはやっぱり緊張しますよね。
旦那様も「これで合ってるのかな……?」と度々奥様の様子を見られていました。

 

また、この作業では真ん丸の形を作る必要はありません。
どうしても指輪を作るという体験なので「曲げる時に丸くしなきゃ……」と思いがち。
ですが、手順としては
棒の端同士を綺麗にくっ付ける → 溶接 → 丸くする
という流れになりますので、形を気にせず曲げて大丈夫です!

丁度写真の右側のように、端同士がくっついたお饅頭のような形になっていれば問題ありません。
難しい作業ですが、お二人ともしっかりやり切ってくれました!

いよいよ溶接して、指輪の形へ!

 

始まりは一本の棒から……とは言っても、いつまでも棒のままではダメですね。
もちろん、溶接して輪っかにするところも体験してもらいます!

プラチナローという、プラチナ用の金属チップを溶接箇所に乗せ、再びガスバーナーで加熱。
するとプラチナローだけが先に溶け、断面同士をしっかりとくっ付けてくれる。
この作業をロー付けといいます。

プラチナローは980℃で溶けるのですが、旦那様はこの作業でローがプラチナに入っていくところに一番見応えがあったとのことです。
普段の生活では1000℃近い温度に触れる事もないと思うので、貴重な体験ですよね。

奥様も先程の焼きなまし作業と同様、どんどんプラチナを熱してスムーズに溶接を行っていました。

 

ここまで順調に進んできましたが、まだ形は楕円のままでしたので
今度はトントンカンカン、ハンマーで叩いて丸くする作業へ。

芯金棒という棒状の工具に指輪を通し、木製ハンマーの木槌でどんどん叩いていただきます。
これぞ指輪作り!という感じでとっても楽しい工程です♪

奥様もこの工程が特に感動したとのことで、どんどん指輪の丸い形へ変わっていくところが印象的だったとのこと。
作業中はお互いに指輪の形を確認しあって、丸くなっているかをチェックしていました。
そんな楽しい作業をしているお二人のツーショットを一枚、撮らせてもらいました!

ちなみにこの丸くする作業ですが、
手作り指輪でよく聞く声として「ちゃんと指輪の形になるか不安だった」という内容がよくあります。

ですがご安心を!
満遍なく指輪を叩いていけば、しっかり丸い形に整えることは想像より難しくありません。
また、叩けば叩くほど金属が締まり、より丈夫な指輪が出来上がっていきます。

根気よく、想いを込めて叩いていきましょう♪

金属ヤスリ、紙ヤスリなど。様々な道具を使って磨く作業!

形が出来上がってきたら、もう作業は下り坂。
とはいえ、ここからは根気作業が多くなってくるので、一休みしながらじっくり進めていきます。

まずは表面の深いキズを金属のヤスリで削り落とす工程から。
今回は甲丸型の指輪なので、溝ヤスリという丸い溝形のヤスリを使って表面の形を整える作業。
ゴールドと比べてプラチナは意外と削りづらく、キズをしっかり落とし切るのが大変なんです。

その作業が終われば、次はスポンジのヤスリで少しずつ表面を木目細かな仕上がりへ。
これまでと比べ、作業内容自体はそれほど難しくありませんが、研磨した時にキズが残っていないように隅々まで磨いていきます。

お二人も真剣な表情。旦那様はまるで職人のように指輪を見つめていらっしゃいますね!

 

さあ、ここまで来たらラストスパート!
紙ヤスリを使って指輪の内側を磨き、最後には表面をもう一度整えてもらいます。

今回の制作は自分の指輪をご自身で作られています。
内側の磨き残しがあれば、それぞれご自身の指輪の着け心地が悪くなってしまいます。
後悔しないように頑張っていきましょう~~!

この工程が終わったら一気に研磨です!

光り輝く指輪の形で、フィニッシュ!

……お二人の研磨作業に夢中のあまり、スタッフもそのシーンを撮り忘れておりました。
しかしながら、しっかりと光沢の帯びたプラチナの指輪が完成致しました!

制作時間にして2~3時間ほどですが、振り返ってみるとあっという間です。
お二人とも本当にお疲れ様でした!
出来たてほやほやの指輪をつけたお二人の写真をここで一枚!

この日は内側への文字入れをして、その場でお持ち帰り。

今回、お二人は「自分たちで手作りした一点物の指輪にしたい」という想いから結婚指輪の手作りを選ばれました。
一から作るのは大変ですが、それだけ思い出が詰まった指輪に仕上がります。
素敵な思い出と共に、大切にお使いくださいね。

この度はご来店誠にありがとうございました。
末永く、お幸せに!

 

 


ついぶ川越工房
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