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2020,05,03
よくある質問

プラチナ、ホワイトゴールドの違いは? 結婚指輪の手作りでも体験できる素材の特徴

金属素材の種類。指輪においてはシルバー、プラチナ、ゴールドなどがあります。
それは結婚指輪や婚約指輪を選ぶ際、必ず決めなければいけないものの一つ。

プラチナは日本で多く使われており、その名前を聞いたことがある方も多いはず。一方でホワイトゴールドという素材のご紹介をすると「そんな素材があるんだ」「プラチナとホワイトゴールドの違いって何ですか?」というお声があったり、中にはプラチナとシルバーが混同している方も見受けられます。

見た目も似ているしどれも金属だから同じじゃないの?と思ってしまいますよね。

しかし!
似ているけれど性質も異なりますし、それぞれの魅力があります。

今回はそんな見た目が似ているプラチナ、ホワイトゴールドの性質や特徴についてご紹介しつつ、ついぶ川越工房で体験できる素材の違いなどにも触れていこうと思います。

 

それぞれの違いは?


  ・身に付ける上での違い


  ・指輪を手作りする上での違い


プラチナについて


  ・プラチナの制作事例


ホワイトゴールドについて


  ・ホワイトゴールドの制作事例


 

 

それぞれの違い、選ぶポイント

素材の融点などを知っても日常で触れることはあまりないでしょうし、専門的な知識や歴史よりも、やはり結婚指輪や婚約指輪として使う上での違いが何より気になりますよね。
まずはそれぞれの違いや、手作り体験の違いについて説明していきます!
 なお、ついぶ川越工房で扱っている素材の基準となります。メーカーごとに性質が異なることもありますのでご注意ください。

 


身に付ける上での違い

 

色味の白さ : プラチナ>ホワイトゴールド
 まず大事なのはやっぱり見た目ですよね。
プラチナは『白金』という元素名ですが、その名の通り白色が強いです。日本人の手につけると、肌の色に対して際立ち存在感が出る印象があります。
対してホワイトゴールドはやや金色を含んでいます。なので手につけると肌の色に溶け込むような色味となります。
 なので、肌に目立たせるならプラチナ、肌に馴染ませるならホワイトゴールドがおすすめです! 
※個人によって印象が変わる部分ですので、実際にお手に取ってご覧いただくことをオススメいたします。

変色の有無 : どちらも変色しない
 シルバーやイエローゴールドは硫黄などと反応して表面が変色してしまうので、温泉に入る際には外さないといけませんし、使っていてもケアが必要なのがネックな点となります。
対してプラチナ、ホワイトゴールドはどちらも表面の変色は基本的に起こしません。その点でもそれぞれ非常に優秀な金属です。

硬さやキズのつきにくさ : プラチナ≧ホワイトゴールド
 お客様からのご質問で「どちらの方がキズがつきにくいですか?」という内容がたまにございます。結論としてはどちらも変わりません
例えば日常生活で食器洗いをしたり、ドアを開けたりする時、指輪が食器やドアノブと擦れると擦り傷はついてしまいます。擦り傷が重なると光沢感がなくなり、曇った見た目になってきますので、もし気になる方は磨き直しをご依頼くださいませ。
 また、変形のしやすさという点でも双方変わりません。踏みつけてしまったり、重い荷物を持ったりなど、強い力が掛かると変形してしまいます。その際に強いて比べるならば、ホワイトゴールドの方が若干柔らかいので歪みやすいです。

指輪の重さ : プラチナ>ホワイトゴールド
 身に付ける上では重い物を避けたいという方もいらっしゃるかと思います。比重で比べると、ついぶ川越工房で使用するPt900(プラチナ)で約20、K18WG(ホワイトゴールド)で約17なので、そこまで大きな差はありません。
数値で見ると若干プラチナの方が重いですが、指輪ぐらいの大きさであれば違いを感じることはあまりないでしょう。

金属アレルギー : 共に出づらい ※個人差があります
 たまに「金属アレルギーが出にくいのはどれですか?」というお客様のお問い合わせがございます。一生ものの指輪となれば、もちろん気になる方もいらっしゃいますよね。元素としてのプラチナ(Pt)もゴールド(Au)もアレルギーが出にくいとされています。
 一方、実際指輪に使う金属はPt900、K18の合金となります。それぞれ合金にするためパラジウムという金属がわずか数パーセント含まれており、こちらの金属はアレルギーの可能性があるとされています。しかしそれも指輪全体で1割あるかないかの割合ですので、これまでについぶ川越工房で作られたお客様から「アレルギーが出た/変えてほしい」といったお声はありません。
 ただしどの金属でもアレルギーについては個人差がありますので、絶対に出る/出ないという判断を当工房では致しかねます。もし気になる方は皮膚科などで行っている金属アレルギーパッチテストを行ってみてください。


こうして比べてみると、身に付ける上での大きな違いは色味で、その他は大差ない部分が多いですね。変色しないかなどを気にせず、どちらがお好みの色かで選んでしまうのが一番分かりやすいですよ!

 

 

指輪を手作りする上での違い

 

ついぶ川越工房では前述のような指輪を使う時の違いだけでなく、手作りする際の工程でもそれぞれの素材に違いがあります。
作業そのものは変わりませんが、素材によって難易度が違ってくるので
同じような見た目の金属たちですが……触ってみると意外や意外、感触や手ごたえも変わるものなんです!

 
熱を加える作業
 ついぶ川越工房で体験できる結婚指輪の手作りではガスバーナーで材料を温める工程から始まります。
使用するのはガスバーナーですが、その最高温度は約1300度。そしてホワイトゴールドの融点は約1300度なのに対し、プラチナは約1800度となります。
火を当て過ぎてしまうとホワイトゴールドは組成が崩れてしまう場合もありますが、プラチナはガスバーナーでどれだけ熱しても溶けないという違いがあります。
 もちろん、担当のスタッフが火を当てる様子をチェックしますので材料が溶けることはありませんが、溶けないプラチナはより安心できますね!

曲げる作業・叩く作業
 板状の金属材料を曲げたり、叩いたりする作業があるのがついぶ川越工房でできる指輪の手作り体験。
扱っているホワイトゴールドはプラチナよりやや柔らかく、曲げたり、叩いて丸くする作業は非常にやりやすい金属です。比べてプラチナは少し硬く感じるので、お客様によっては苦労するかもしれません。
これまでのお客様でも「曲げる作業が大変だった!」というお声が少なくないので、そういった作業がスムーズにできるホワイトゴールドは少しラッキーかもしれません♪

ヤスリ作業・磨き作業
 指輪の形が出来上がってくると、様々なヤスリを使ってキズ取りから研磨までお客様にやっていただきます。この工程ではどちらの方が作業しやすいかというと……残念ながら、どちらもちょっと大変!
ホワイトゴールドもプラチナも、金属もサクサク削れるというよりかは、少し粘っこい感触があるので傷を取ったり磨いたりはかなり丹念にやっていく必要がありますので、あまり差がありません。

金属の性質はどちらかのみの材料を選択した場合、違いを体験することはできませんが、もしお二人で別々の素材をお選びになった際は、時々材料を交換してやってみてはいかがでしょうか?
普段なかなかできない体験を更に楽しむことができるかもしれませんね♪


さて、ここまではまず素材の違いについて触れていきましたが、それぞれの特徴や、これまでの制作事例などについてご紹介していきます。

 

 

プラチナについて

一般的な装飾品として呼称されるプラチナは「Pt900」「Pt950」など、実用的な硬度に加工した合金であることがほとんどです。Pt900であればプラチナ含有率が90%という意味合いになり、Pt1000であれば100%、つまり純プラチナということになります。

プラチナの特徴

・銀よりもわずかに黒味がかった渋みのある白色
・耐熱性や耐酸性が強く、安定した金属。そのため変色を起こさない
・アレルギーが出にくい
・比重は約21で、シルバーより約2倍の重量。合金Pt900で約20
・融点は約1800度と非常に高温。具体的には、ガスバーナーでシルバーを溶かすことはできても、プラチナを溶かすことは全くできない
・展延性が高く、粘りもあり、加工がしやすい

 

プラチナの制作事例

 

プラチナの指輪は白味の強い金属ですので、ダイヤモンドだけでなく、誕生石のように色味がある石もよく合います。また、どのようなシーンでも合わせやすいというのも一つの魅力。

 

【その他の制作事例を見る】

 

 

ホワイトゴールドについて

ホワイトゴールドという元素は存在せず、金にパラジウムや銀など白色金属を混ぜ込んだ合金です。 一般的な装飾品として呼ばれるホワイトゴールドはK18やK14と呼ばれており、K18であれば、金75%と前述の白色金属25%を混ぜ合わせてあります。
元々はプラチナの代替品として開発されたもので、ブランド等によっては「シャンパンゴールド」という名称で使われている場合もあります。

ホワイトゴールドの特徴

・完全な白色ではなく、元来の金色が僅かに輝くような白色。(完全な白色ではないため、上からロジウムコーティングという白く見せる加工を施すケースもある)
・変色を起こさない
・融点は約1300度
・比重は16.8、銀とプラチナの間ほどの重量
・展性が高く、曲げたりの加工などもやりやすい

※ちなみについぶ川越工房で扱うホワイトゴールドにはメッキ等の表面コーティングは行っていません。そのままの色味でお楽しみいただけます!

 

ホワイトゴールドの制作事例

 

ホワイトゴールドはややグレー調の色味をしていますので、真っ白なダイヤモンドを埋め込むだけでもしっかりと存在感が出せます。金属の色味だけでも特徴的ですので、デザインがシンプルでもその魅力を引き立てることができますよ。

 

【その他の制作事例を見る】

 

 

いかがでしたでしょうか。
少しでもプラチナやホワイトゴールドの違いや魅力についてお伝えできたならば幸いです。その他の素材など、気になることがあればお気軽にお問い合わせくださいませ。

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 ・コース(手作り指輪・ペアリングコース/手作り結婚指輪・婚約指輪コース)

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