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2021,12,06
お客様の声

コンビリングを鍛造で手作り!ゴールドを組み合わせた色鮮やかな結婚指輪

お客様の声

M・U様

作品集のコンビリングを見て、これが作りたいと思いました。
二人とも器用ではないので不安でしたが、しっかりつ作ることができました!
特に叩いて指輪を丸くしていく作業が楽しかったです。

Y・Y様

ひとつひとつの工程を丁寧に教えて下さり、とても分かりやすかったです。
お話をしながら楽しく作ることができました。ありがとうございました。

 

制作風景

今回ご紹介するのは、指輪の内側と外側が異素材の『コンビリング』というデザインの制作風景になります。
一人で内側と外側の指輪を1本ずつ作りますので、ご夫婦でなんと合計で4本の指輪を作ってもらいます。

プラチナやゴールドなど、素材によって各作業の難易度が異なってくる指輪作り。通常は一人一つの素材で制作ですが、こちらの制作では一度に二つの素材を手に作業ができるので、それぞれの性質の違いを楽しみながら作ることができますよ♪

それでは早速、その制作風景を見ていきましょう!

 

始まりは4本の棒が並ぶところから!

こちらか今からお二人が挑戦していく指輪作りの材料です。本当に4本ありますね!
奥様がホワイトゴールド+ピンクゴールド、旦那様がホワイトゴールド+イエローゴールドの素材を選ばれ、制作はお互いの分を作っていきます。
たくさん材料があってこんがらがってしまわないよう、一つずつ丁寧にやってもらいますよ~~!

ご用意したばかりの材料は固くて曲げるのが難しいので、まずは恒例のガスバーナーによる焼きなましからやっていきます。
材料を高温にしてから水で急冷することにより、組成が解れて曲げる加工がやりやすくなるんです。

通常より薄い材料ですから熱が伝わりやすい状況……熱し過ぎて溶けないように担当スタッフもしっかりサポートします!

ガスバーナーで素材を柔らかくすることができたので、次は輪っかの形に曲げ、断面を合わせていきます。
ヤットコというペンチのような道具で曲げていきますが、作業量が通常の二倍というだけあり真剣な表情のお二人。ここでさっそく素材による違いを体感することに。

ピンクゴールドとイエローゴールドは、ホワイトゴールドと比べて曲げるのが難しい金属となります。それぞれの素材で曲げてみると、予想より固さが違ってお二人ともビックリ!

ホワイトゴールドは丸く上手く断面を合わせることができましたが、ピンクゴールドは少し苦戦したのか、やや四角い形になっていますね。
しかしご安心ください!
断面を合わせて溶接した後に丸く成形するので、形は輪っかになっていれば問題ありません。

むしろこの形状は今だけですから、最初はこんな形だったね、とお写真など撮っても面白いですよ♪

4本の棒から、4本の指輪に!

 

断面を合わせることができたら再びガスバーナーを使い、今度はロー付けという溶接作業。
ロー材という指輪本体よりも早く溶ける金属チップを溶接箇所で溶かすと、断面同士をくっ付けることができます。

こちらも火を当て過ぎてはいけない作業なので、奥様とっても真剣な表情♪
こういったお互いの表情は普段見ることができませんから、ぜひご自前のスマートフォンやカメラなどで撮ってみてくださいね!

溶接作業が進むと、先ほどまで棒だった材料がくっ付いて一本の輪っかになります。
ただし指輪と呼ぶにはまだまだ歪な形状ですから、これを真ん丸になるまで叩いていきましょう。

芯金棒という棒に輪っかを通し、木槌という木製のハンマーでまんべんなく叩いていくと…
次第に輪っかが芯金棒の形に沿って丸くなっていき、一気の指輪の形へ!

こうなるとしっかりした“指輪”ですよね!
お二人ともこの作業で形が変っていくところを楽しまれたご様子で、特に奥様はこの工程が一番楽しかったとのこと。

この段階でピンクゴールド、イエローゴールドはお二人の指のサイズに合わせて作られ、ホワイトゴールドは内側素材にピッタリなサイズに合わせてあります。
しかし丸くなって終わりではありません。ここからはどんどん磨いて綺麗にしていってもらいますよ~~!

 

次はヤスリ作業に入っていきますが、ここでは主に指輪の内側にあたる部分をしっかりと磨いてもらいます。
というのも、今回お二人が選ばれたコンビリングは表面が丸いデザインの甲丸型。
現在、表面は平らな形状をしており、表面を丸くするのは職人スタッフの加工時に行いますので、今は大きな傷だけ削り取ってもらえばOK!

紙ヤスリを棒に巻き付け、しっかりと指輪の内側にヤスリがけを行います。
非常に手が疲れる工程ですが、この作業で指輪の着け心地が良くなるんです。お二人はお互いの指輪を作っていますから、パートナーのためにやり残しがないように作業していきましょう♪

 

ここまで来たら、研磨を行います。
旦那様を見守る奥様。ちゃんと綺麗に仕上がるかな?と思うとドキドキしますよね。

細かな粒子の研磨剤と布を使い、キュキュッと指輪を擦ってあげれば、たちまち指輪がキラリ!
これが最後の作業ですので、残った力を振り絞ってしっかりと磨いてあげましょう。

色鮮やかに、指輪が完成!

磨き上がり、4本の指輪が完成しました!
特に旦那様はちゃんと形になるか不安だったということでしたが、しっかり仕上げていただきましたね。
通常の2倍作ってもらいますので、お二人とも少し疲れたご様子。本当にお疲れ様でした!

ここからは指輪をこちらでお預かりして加工していきます。
内側と外側の指輪を溶接した後、ご希望のミル打ちも施していきました。
その完成写真がこちらになります!

内側と外側の色味にコントラストがあり、更にミルグレインがキラキラと光る、煌びやかなコンビリングに仕上がりました。

今回、ブランドにこだわりがなく自分たちで作った方が愛着が湧くよね、とお話をされていたお二人。
手作りした指輪、大切にお使いくださいね!
この度はご来店誠にありがとうございました。
末永く、お幸せに!

 

 


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