BLOG 工房日記

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2021,09,08
お客様の声

ねじりデザインの結婚指輪を手作り

お客様の声

J・T 様
シンプルな形では面白くないと思い、Instagramを見ているうちにこの形が気に入りました!
実際に作ってみて、 形が丸くなるまではちゃんとできるか不安もありましたが 、どの作業も楽しかったです。

H・S 様
当日お持ち帰りできるというのが嬉しかったです。
作業では金属のヤスリで削っていく工程で、目に見えて指輪が綺麗になる瞬間が楽しかった!

 

制作風景

今回ご来店いただいたお二人は、それぞれピンクゴールドとホワイトゴールドの素材でつくるねじり型のご結婚指輪です。
ついぶ川越工房で一番多いシンプルリングコースの中でも、材料をねじって作るという普段は中々ない工程も体験できる制作内容となります。

それでは早速、おふたりの制作風景をご紹介していきましょう!

まずは真っ直ぐな棒からスタート!

 

上が男性のホワイトゴールド、下が女性のピンクゴールドの素材です。
今回はお互いの指輪を作り合うということで、
この時点ではまったくピンク色ではなくお二人も驚かれていましたが、これは酸化被膜という黒い膜がついている状態。
工程を進めるうちに綺麗な色が出てきますので、どんどん作業を進めていきましょう!

  

まずは棒をねじる作業から始まります。
特にピンクゴールドは固い素材なのでしっかりと柔らかくなるまでガスバーナーでなましておき、小さな万力で挟んで、180度回転させていきます。
普段から金を触ることもないのに、いきなりの作業が「ゴールドをねじって下さい!」という内容でやや緊張気味のお二人。
最初はおっかなびっくりでしたが、思い切って万力を回します。そして工程の写真もパシャリ!
こういった作業中の写真も楽しい思い出になりますね♪

 

ビフォーアフターで見ると、ただの真っ直ぐな棒がしっかりと捻じれているのが分かりますね。
しかしまだまだ序の口。ここからどんどん形を指輪へ近づけていきますよ!

ガスバーナーで焼きなまし、曲げる作業へ

 

お次は早速ゴールドを曲げて……といきたいところですが、もう一度ガスバーナーで焼きなましを行います。
一度ねじったり曲げたりした金属は硬化してしまうので、次の曲げる作業を進めやすくする為にしっかりあぶっていきます。
特にピンクゴールドは火を当て過ぎると溶けてしまいますが、そういったことが無いように担当のスタッフがサポートしますのでご安心ください。

ゴールドを炙るなんてことも日常では中々味わえない体験に、真剣な表情の奥様。次の工程へ繋がる作業なので、しっかり温めてあげてくださいね~!

 

しっかり焼きなましで柔らかくする作業が終わったら、ヤットコというペンチのような道具で曲げる作業へ。
この段階では丸い形にせず、まずは材料の端同士をくっつけるところまで曲げていきます。

実は!ここでは特に素材の違いを一番実感できるんですよ。

当工房で扱っているホワイトゴールドは曲げる加工が非常にやりやすく、逆にピンクゴールドはとっても硬くて、我々職人スタッフでも難易度を感じるほど。
お互いの指輪を作り合っているので、奥様はスイスイ曲げていくのに対して、旦那様は「えっ、なんでそんなに曲がるの?」といった風でした。

ここは難しいところでもあるので、スタッフのサポートが入ることもあります。しっかり曲げてもらい、なんとか輪っかの形に!

 

ここまでは繋がっていない棒の状態でしたが、先ほどの工程で合わせた断面同士をいよいよ溶接していきます。
行っていくのは、ロウ付けという融点を調節した小さな金属のチップによる溶接方法。指輪本体よりも早く溶ける金属チップを溶接箇所に乗せてバーナーで加熱することにより、チップが先に溶けて断面同士をくっ付けてくれます。

上手くいけばチップが溶ける瞬間を撮れるかも、と奥様がカメラを構えながら作業開始!
旦那様がしっかりとガスバーナーで熱していくと、チップがしっかり溶けて断面へ流れ込みました。ちゃんと撮れたでしょうか♪

この作業ではチップが余ってくっついてしまうので、終わった後はスタッフの方よりチップを削り取ります。

輪っかをトントン叩いて丸くし、磨いていく工程へ

溶接で輪っかにはなりましたが、まだまだ歪な形をしています。
作業は中盤!ここからは丸くして、磨いて、と形をどんどん整えていきましょう!

指輪の手作り体験と聞くと、「トンカチでカンカンするのかな?」というイメージも結構ありますよね。もちろんやっていただきます!

芯金という金属棒に輪っかを通し、木槌で全体をトントン、カンカン♪
この段階で指輪の真ん丸な形にしていくのでやり残しがないように何度も重ねて叩いていきます。特にピンクゴールドが硬くて丸くするのに力が必要なので、旦那様にはしっかり叩いてもらいました。

お二人ともちゃんと丸くなったので、記念に工具と指輪を持ってツーショット!

 

一気に指輪らしくなりましたね。
しかしまだまだ綺麗な指輪には至りません。しっかり傷を取って磨いていく作業へ移っていきましょう~!

 

ピンクゴールドは火を当ててついた酸化膜で表面が黒くなっており、ホワイトゴールドは一見して綺麗に見えますが、傷や叩いた凹みなどがあります。まずはしっかりと金属の平ヤスリで削り取る作業から。

すり板という作業用の板に指輪をしっかり固定して、平ヤスリを当てていきます。これが簡単そうに見えますが、意外と難易度のある工程
しかし、お二人ともとても綺麗に作業してくれていますね!

特に奥様はこの工程が一番印象的だったとのことで、目に見えて綺麗になっていくのが楽しかったそうです♪

この作業が終わったら、側面も紙ヤスリでこすって整えていきます。

 

ゴールは間近。でも、油断せずに……!

 

ここまで整えば、いよいよラストスパート!
とはいえ焦ってはいけません。指輪の内側もしっかりと磨いていただきます。

指輪をつけたときに肌と触れ合う部分にもなるので、この作業で着け心地を良くできるかどうか影響していきます。お互いの指輪を作り合っているのでとても大事ですね。
作業の出来をご自身で確認している旦那様、とても職人らしい雰囲気になっていますね♪

 

そして最後は、今までヤスリで綺麗にしていたところを研磨する作業。
研磨剤と布でしっかりと擦ってあげると、これまで頑張って作業してきた指輪がピカピカと光沢を帯びてきます!

ここで二人ともラストスパート!より真剣な表情で丹念に磨いていますね。
本当に最後の作業になりますので、磨き残しがないように頑張ってください~!

ねじりの形を表現した手作り結婚指輪が完成!

作業すること3時間ほど。
それぞれホワイトゴールドとピンクゴールドの棒の状態から、お二人の素敵な指輪が完成いたしました!!

旦那様曰く、丸くなるまで不安だったとのことですが、形も仕上がりもおふたりの頑張りでとても綺麗に出来上がっています!

完成した指輪をさっそく指につけていただき、お二人のツーショットをいただきました!

今回の指輪は当日お持ち帰りがご希望だったので、この後はスタッフの方で文字入れを行い、お二人へお返し。
ご希望のデザインを手作りして、当日お持ち帰りができ、お二人ともご満足されたご様子で何よりでした。

 

お互いのために作り合った、ふたりだけの手作り結婚指輪、大切にお使い下さいませ。
末永くお幸せに!

 

 


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